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無装荷ケーブル搬送方式実験の地栃木県小山市(NTT小山LMC前)








無装荷ケーブル搬送方式実験の地
工学博士 松前重義






 当地は、昭和7年(1932年)に、松前重義、篠原登両博士が、小山-宇都宮間複合ケーブルのまだ装荷されていない0.9mmの空心線を用い、折返し7中継458.7kmの長距離無装荷ケーブル搬送電話方式の伝送実験を世界にさきがけて行った地である。
 当時は、世界の長距離電話は、装荷ケーブルによる伝送路が大勢を占めていたが、両博士は「長距離電話回線に無装荷ケーブルを使用せんとする提案」の論文を世に問い、装荷ケーブル推進論者との間に白熱的論争が行われた。両博士は、実験データを基礎に内外の反論を逐一論破され、遂に昭和9年新しい無装荷ケーブル方式をもってすべての特性が満足しうるものあることを確認された。以後長距離電話伝送方式として、無装荷ケーブル搬送電話方式が広く用いられることとなったのである。
 このように、当地における実験は全国自動即時網の完成に貢献した市外電話伝送路としての長距離搬送電話方式の基礎を固めたものであり、この碑はこの世界的偉業を永く世に伝え、かつ新たなる発想への糧とするものである。
小山統制電話交換所全面移送にあたって
昭和57年7月 日本電信電話公社
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撮影:2013.01 / 更新:2013.01
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