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 農村集団自動電話 | 日本電信電話公社


電電公社から昭和39年より提供された
集団農村自動電話(農集電話)のパンフレット

ひとつの農林漁業地域で160名以上のまとまった希望者がいた場合に、
地域に自動交換機を設置し、そこから各家々へ電話をひくというサービス。
* 群馬県旧赤城村や福島県日和田町には開通記念碑が建立されているそうで、地域での電話開通が悲願とされた時代の意義深いサービスです。




1.農村集団自動電話のあらまし
 この電話は、農林漁業の地域で電話を希望される方が多数まとまった場合に設置できるもので、次のような利点があります。

○ダイヤル式の電話機がつきます。
 この電話は電話局(または郵便局)の一般の電話が手動式であっても、都会なみのダイヤル式の電話を取り付けれますので交換手を雇う必要がありません。

○よそにお話しがもれない秘話式です。
 この電話は1本ので電話線を5軒ないし10軒で共同して利用するものですがお使いになっているときは、ほかの人にお話しが聞こえないようにしてあります。なお、秘話式でないものもあります。

○ベルはひとりひとり別々に鳴ります。
 電話番号は電話機ごとに別々の番号がつきますし、
呼出のベルはかかってきた家にだけ鳴ることになっています。

○市外通話は全国どこへでもかけられます。
 市外通話は全国どこへでもかけられます。料金は一般の電話と同様です。

○費用はきわめて安くすみます。
 おひとりの実質的な負担は13,000円程度でお取り付けできます。
  2.お申し込みの方法
○申し込みはまとまって・・・・・
はじめは160名以上の方がまとまって申し込んでいただきます。(100名以上あるときはご相談に応じます)

○契約は個々にします。・・・・・・
 まとまって申し込んでいただきますが、加入契約は個々の方としますので、電話組合を作る必要はありません。

○追加申し込みについて・・・・・・
 追加申し込みがあると、設計のやりなおしとなり他の人の開通が遅れることもあります。また組み合わせや電話番号を変更することもあり、他の人に迷惑がかかりますので、最初からまとまってお申し込み下さるようにお願いいたします。



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毎月の費用に市内通話料金が含まれており、
「市内通話は何回かけても均一料金」でした。











AR1号交換装置
地域集団自動交換機

 昭和47年から昭和53年3月まで宮城県東臼杵郡西門川交換所で交換接続に活躍していたステップバイステップ式自動交換機です。
 本交換機は、電話需要に対応するため、ステップバイステップ自動交換装置を可搬形収容箱内に設置し、1回線あたり最大10加入が収容でき(1可搬形収容箱に750加入)、個別呼出しはできるが、通話量による請求はせず、定額料金制を採用し、設置は半径5km以内に200加入以上まとまった農村・山村・漁村に地域に設置した交換機です。
(NTT門司ビル前展示物・掲示板より抜粋)
* このようなタイプの自動交換機が、農集電話用に設置されていたようです。






参考:団地自動電話



更新:2012.10.19

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